最近は、小規模印刷屋さんに出す原稿というのは、紙よりもデジタルデータが主流だと思います。印刷屋さんもその方が手順がラクなんですな。
ところでしばらく、
電子書籍のダウンロード販売等ばかりで、印刷本を作っていませんでした。久しぶりに三月、作ったんですが、この時ずっと使っていた印刷屋さんとちょっとモメた、というか気に入らない部分があり、新しい印刷屋さんを使ってみることにしました。少部数なんで、オンデマンド印刷です。
そこはフリーダイヤルの相談窓口を持っています。でまあ、入れた原稿の中身については、特に問題なかったんですが、先方から、「文章が全体にページの右に寄ってますね」という指摘がありました。
僕は
一太郎(EPUB出力があるんで、つい最近「承」にバージョンアップしました)で作った
縦書きルビつき、見開きページ上部外側にノンブルのついた形の文書を、PDF化してデータ入稿しています。InDesignは、一度挫折して放置。文章そのものを直す段階では、断然
一太郎がラクだし、大半は文章の本で凝った
レイアウトいりませんしね。
指摘された通り、見開きのどちらのページも本文が右に寄っています。半行くらいですが、ノンブルとの位置関係を見ると、けっこう気になります。右ページ(偶数)ではノンブルの端いっぱい、左ページ(奇数)ではノンブルの一桁目の下くらいに、すき間がある。
一行文字数などをいじってみるのですが、どうもおまくいきません。どうしても半行から、ヘタすると一行分も右に寄るんですよ。
で、ふと気づきました。
これは横書きの文書をベースにした
レイアウトなのだ、と。
縦書き文書の紙面を左90度回転させれば、文字の寝ころんだ横書き文書になりますが、第一行目は必ず決まった位置から始まり、「下」の最終行は、収まる限りの行を収めて余白が若干余る。そういう仕様なのだ、ということですね。
解決方法はググってもわかりませんでした。そこで「承」へのバージョンアップもつい最近であったので、
一太郎のサポートに電話しました。向こうでも即答できず、30分後くらいに折り返しで電話が来て、いただいた回答によれば。
・ まず文書を全て完成させる(推敲を済ませ
レイアウトを確定)。
・ 本文を「全て選択」
・ 「書式」→「フォント・飾り」→「字間」タブ
・ 「ベース位置からのシフト量」にチェック
・ -50程度の数字を入れる
・ OK
これで、
縦書き文書が、目次位置そのままで、文章部分のみ半行ばかり「左」にずれます。うまく、目次の数字の両端よりも本文が半行分ほど内に入った、自然な
レイアウトになります。
横書き文書では「ベース位置」つまり全ての行の文字の基準位置から、「上下」にどれだけずらすか、ということなのでしょう。
プレビューを見れば、基準線にピタリとのっかっているのが、-50すると半行分ほど「下」に下がります。
ま、本格的に
レイアウトに気を使うなら、やはりInDesign等のDTPソフトなのでしょうが、僕にはこれで十分、かな。
http://yslg.blog14.fc2.com/blog-entry-285.html同人誌:小説本を一太郎で作る「全体に右に寄ってますよ」