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文章屋Y.S.のよしなしごと日記、音楽映画書評など

ショーシャンクの空に(ネタバレ若干)

 ある友人のお薦め映画の、三本か四本のうちの一本に入っていたこれ。話聞いてから久しく時間が経ったが、ふっと気が向いて視聴した。予備知識はゼロ。何系の映画化すら知らなかった。

 タイトルから、メロドラマ的なものを想像していたが、無実の罪により終身刑で投獄される男を描いている。ミステリや、クライムもの、脱獄ものだろうか。
 しかし物語は、エリート銀行員であったアンディが、その知性と強固な意志とカリスマで、刑務所の中にあっても独特の生活を築き、迫害と戦いつつ囚人たちの中にあっても独特のポジションを得ていく過程を描く。何かこのまま刑務所の中のヒーローを叙情的に描くのか、それでもいいな、とか思い始める。
 しかし終盤、物語は大きく動き、あざやかな逆転があり、素晴らしいカタルシスを味わえる。そしてまたラストの叙情も素晴らしい。名作。



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創作サイド更新「箱庭の虹」

 オートスパムで動きの少ないBBSのCGIは狙い打ちされるようです。管理も楽なので更新履歴もこっちに統合してみました。それ用のブログを建てた方がいいのかもしれませんが、毎日更新できるようなサイトでもないですし。

 とりあえず新作「箱庭の虹」up。長編とはいきませんがこの長さの章で5くらいまではいくかな。
 あと作品別登録のNEWVELってところに「太陽のない青空」を登録してみました。投票もできるのでよろしく(笑)

 あと、感想をいただくのに、BBSはどうもイマイチぽいですね。残しますが、メールフォームを導入するかも。

金原ひとみの小説読んでて 男と女についてふと思ったこととか

 金原ひとみさんの、芥川賞受賞作「蛇にピアス」は、最近読んだ小説の中ではお気に入りの一本で、他の作品も追々読んでみたいとは思っていた。けど、最近読書には何かエネルギーがいって、なかなか。
 少し前の入院時に「アッシュベイビー」を読了、また間があいて、この二、三日の間に「AMIBIC」と「オートフィクション」を、一気に読み終えた。

 個々の作品についても語ることはたくさんあると思うので、それは個々に項を作るとして、ここでは四作通じて読んで、思ったことの、そのまた一つのポイントについてだけ、覚え書的に、書き留める。

 amazonで彼女の作品を検索したら、分裂病だとかメンヘルの本が一緒にずらずら出てきたので笑った。世間ではそのような点が、彼女の作品の重要なポイントなのだろうか。AMIBICは、もしかしてそういうのが重要テーマの一つなのかもしれないが……。

 金原ひとみの小説は、もしかしたら一般の、ありきたりの、安定した人の生活からは乖離しているかもしれない、特殊な空間、生活、精神世界を題材にしてはいるが、そこに描かれる女の、愛や嫉妬、怒りは、凡庸と言えるほどの一般性を持っている。
 小説は、読み手の誰もが共感も「反感」も感じないようでは、共時的には作品として評価され得ない。金原ひとみの作品は現代的退廃的風俗を題材にとっているのだから、後世にはもしかしたらなんていう、芸術作品の扱いは無意味である。上述の一般性と異常退廃空間の共存こそが、彼女の作品を現代的な優れた小説たらしめていると思われる。

 それにしても、主人公の女の強烈な個性に対して、私は男の登場人物のイメージを殆ど描くことができない。猛烈に愛されて憎まれているというのに。ちゃんといろいろ、描写はしてあるんだが……。ロクデナシな男も多いが、主人公の女が非常なあこがれを抱く男も、どうも霞の向こう側にいるようで、現実味がない。
 現実味がないと言えば、男が描く小説の、男の女神的な、あこがれの女性というのも、現実味がなく理想化されていることが多い。大江健三郎の火見子とか、小説じゃないけど、加藤一彦の峰不二子とか、宮崎駿のヒロインたちとか。
 けど、彼女らは存在感は希薄ではなく、むしろ強烈な印象を放っており、男を拝跪させるカリスマを存分に抱いている。それだからこそのヒロインである。悪女であれ謎の女であれ、である。悪女といえば、松本清張の描く女もすごいな。

 もしかして、この描き方にこそ、男と女の、深層心理、ジェンダーの差異が、如実に表れているのではあるまいか。
 金原さんの描く女は大半自己愛の虜で、究極自分にしか関心がないから、愛の対象の存在感も希薄であるという見方は、成り立たないではないが、それだけではない、という印象を、私は持った。

 女性が創造したヒーローと、男性が創造したヒロインを、多くの作品作家で見比べていくと、もう少しこの構図鮮明になりそうな気がする。

 「男は女のなり損ね」という。生理的に言って、男は出来損ないでパーツが欠けているが、女は自己完結しているのだ。だから女には、本当は男は、必要でない。

 とか言ってみても、女の心にも男は住んでいて、男の心にも女が住んでいて、どちらか100%なんていないらしい。心の問題はチンコマンコでは割り切れない。
 この、私の考えだってジェンダー「男」(90%くらい?)からのものであって、どう加減したってちょうど真ん中からは見られない。客観的な目ではない。男と女、奥深し。



能登地震-また心のケアかよ

 4/4日付朝日新聞をパラパラ見ていた。

 子どもの心に異変
 地震のショックから立ち直れない子どもたち……

 地震から何日経ったんだっけか? 二週間弱?
 ……とんちんかん、ってのはこのことだ。

 あれだけの地震からまだ二週間。家が壊れて、避難所生活で、いつも通り元気だったら、その方がよほど心配だ。赤ちゃん返り、不安定……まして、小さな余震で体の震えが止まらない、とか、ごく自然な反応だ。大人だって、なりかねないし、実際なってる人もいるだろう。

 これらの精神症状は、生活が元通りになれば大部分癒える。それでもなお、数ヶ月経ち、何年も経っても、日常生活に支障が出る場合に、「心のケア」が必要になる。そのときには、昔あまり触れられて来なかった、心の「ケガ」の治療について、話題にする必要があるだろう。

 非常事態が片付いてもいない時に、自傷行為で放っておけないほど重い症状ならともかく、心のケアなど優先順位が違う。生活が落ち着けば医者いらずで治るのだ。八割は。

 また、親は「いつも通りに接してやることが……」とか書いてあるが、マイホームがぶっ壊れたパパや、身内が大けがしたママが、災害から二週間でいつも通りにできるものか。爆発しそうなほど先行きの不安でいっぱいの人たちは、このような記述をどう受け止めるだろうか。

 災害に遭った人に本当に心寄せるなら書かない記事だろう。アホが。

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ネットを中心として活動する文章屋です。最近はiPhoneにはまってます。

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